認知機能に脳内ヒストン脱アセチル化酵素2(HDAC2)が関与していることが報告されており、我々はアンジオテンシンII2型受容体(AT2)刺激も認知機能向上に関与していることを報告してきたが、AT2とHDAC2の脳での関わりについては明らかでない。そこで、AT2とHDAC2の認知機能への影響について検討した。HDAC2の発現は野生型マウスに比べAT2KOマウスで増加していた。認知機能は血管性認知症モデルにHDAC阻害剤を投与し検討した。野生型マウスでの改善効果に比べAT2KOでの改善効果が強かったことから、AT2受容体がHDAC2の発現に関与しており、認知機能低下を抑制することが示唆された。
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