近年グリオーマ幹細胞におけるNotchシグナル発現が報告されている。今回、グリオーマ幹細胞に対するNotchシグナル阻害効果に関する検討を行った。γ-セクレターゼ阻害剤の薬剤感受性試験を行い、高感受性群を抽出した。高感受性群に特徴的な17遺伝子の活性化が同定された。またNotchシグナル阻害により、グリオーマ幹細胞性維持が阻害されることが明らかになった。 本研究によりNotchシグナルが活性化している神経膠芽腫がγ-セクレターゼ阻害剤に高い感受性を示す可能性を示唆された。Notchシグナルは神経膠芽腫における新たな分子標的治療のターゲットの有力な候補の一つになり得るものと考える。
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