中枢神経悪性リンパ腫 (び漫性大細胞型B細胞リンパ腫)の早期診断と有効な治療薬の確立を目指し、本研究ではサイトカインIL-10に注目した。中枢神経悪性リンパ腫患者の脳脊髄液におけるIL-10を測定し有意な上昇を検出した。手術で得られた病理標本切片を用いて免疫組織学的にIL-10、IL-10Rの発現の有無を検討し、他腫瘍や正常脳組織とその発現を比較した。IL-10,IL-10Rの陽性コントロールとしては脾臓の組織標本を用いた。リンパ腫細胞の細胞質にIL-10および細胞膜にレセプターIL-10の過剰発現を認めた。
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