腱炎は日常生活やスポーツでのoveruseにより発症し,頻発する疾患にも関わらず有効な治療法は少ない.炭酸ガス療法は古くから,組織修復や組織の抗炎症に有効性が示唆されている.本研究ではラットの片側下肢に人為的に腱炎を作成した腱炎モデルラットに対して炭酸ガス経皮吸収が構造学的・組織学的に与える影響について検討した.健常ラット、腱炎モデルラット、腱炎モデルラット+炭酸ガス治療群の3群に分けて比較したところ、炭酸ガス治療群は非治療群に比較して腱炎による下肢の腫脹が早期に消退した。また腱炎部位の検討でも早期に治癒傾向を認め、炭酸ガス経皮吸収は腱炎の治癒促進に対して有効であることが示唆された.
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