腰部脊柱管狭窄症の主な原因のひとつに黄色靱帯の肥厚があげられる。タンパク解析では、黄色靭帯の背側において非肥厚靱帯群に比べて肥厚靱帯群ではエラスチンの占める割合が低下し、コラーゲンが増加していた。マイクロアレイの結果からはコラーゲン3、4、6、12が腹側に比べて背側でRNAの発現増加傾向が認められた。RT-PCRの結果からはコラーゲン1、コラーゲン3が背側でRNAの発現増加を認めた。高齢者群では背側のエラスチンファイバーが減少しており、背側、尾側で軟骨基質を認めた。腰部脊柱管狭窄症の発症において黄色線維の背側組織が発症に関与していると考えられた。
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