本研究課題では、骨折部において治癒過程に形成される軟性仮骨(軟骨)における体内時計について検討した。この目的でマウス大腿骨骨折モデルを作成し、時計遺伝子の発光レポーターの活性を指標として、発光イメージングの手法で骨折治癒部に体内時計が存在することを示した。加えて、骨折治癒部の体内時計が副甲状腺ホルモン(PTH)投与により位相変位すること見出した。また、軟骨における体内時計の機能に迫る目的で、軟骨細胞のモデル細胞として知られるATDC5 細胞株を用いた体内時計のアッセイ系を構築した。このモデル細胞においても、PTH投与で体内時計の位相変位が誘導できることを見出した。
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