Smad4は、TGF-βファミリーの細胞内シグナル伝達に必須の転写共役因子である。我々は、タモキシフェン誘導型Smad4 cKOマウスを樹立し、出生後の骨格成長におけるTGF-βファミリーの役割について検討した。出生後にSmad4を欠失させたマウスは、骨形成が亢進し骨量が増加した。また、Smad4 cKOマウスでは、骨端成長板における肥大軟骨細胞層が拡張していた。初代軟骨細胞をTGF-β1を添加して培養すると、軟骨細胞分化が抑制された。これらの結果から、TGF-βファミリーのSmad4依存的な細胞内シグナル伝達系が出生後の軟骨細胞や骨芽細胞の分化や機能を制御している可能性が示された。
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