研究課題/領域番号 |
15K20020
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
吉田 進二 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (80464882)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 候補遺伝子解析 |
研究実績の概要 |
当施設で実施中のIORRA(Institute of Rheumatology, Rheumatoid Arthritis cohort)コホートに登録されているDNAデータを保有する患者の内、1千名超を対象として、関節リウマチの疾患感受性遺伝子と健常人における脂質データに関連する複数の遺伝子を対象とした候補遺伝子解析を行った。ゲノタイピングには多検体同時タイピングに適したTaqMan法を使用し、当施設の他のプロジェクトで得られた遺伝子多型情報の二次利用を行なった。 IORRAデータベースからの臨床情報は情報管理担当者による匿名化の上で、DNAデータと連結して大容量記録装置を備えた解析用ワークステーションに格納している。 解析は予備実験として行った調整因子解析で同定したいくつかの臨床指標を用いて調整を行った上で、重回帰分析を行なった。 その結果、関節リウマチの疾患感受性遺伝子の内、rs3093024(CCR6)、rs1160542(AFF3)、rs10465436(P2RY10)が血清LDLコレステロール濃度と関連していたが、Bonferroni補正後は有意水準に至らなかった。脂質データ関連の遺伝子としてはrs7412(APOE)が有意に関連していた。 その他に脂質データに関連する遺伝子と関節リウマチにおける骨関節破壊進行との関連についての解析を行ってrs662799(BUD13-APOA1-APOA5)との関連を認めたが、Bonferroni補正後は有意水準に達しなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ゲノムワイド関連解析による一次スクリーニングを予定していたが、当施設の他のプロジェクトで既に実施したゲノムワイド関連解析における遺伝子多型情報の二次利用が脂質データのクリーンアップ不備のため、順調に進まなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
脂質データのクリーンアップが済み次第、ゲノムワイド関連解析による一次スクリーニングを行う。バリデーションを通過したSNPについては周辺のゲノム構造解析を行い、有意な関連を認めるハプロタイプブロックを決定する。決定されたハプロタイプブロックの内のエクソン領域およびプロモーター領域については機能解析による評価を行う。解析手法としては得られたSNPの予想機能にもよるが、発現解析やルシフェラーゼアッセイによるプロモーター活性評価、ゲルシフトアッセイによる転写因子のDNA結合能評価を行う計画である。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度に行う予定であるバリデーションや機能解析として行う発現解析やプロモーター活性評価などには試薬の購入が必要であり、成果発表の場として各種学会への出張を予定しているため。
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次年度使用額の使用計画 |
物品費としては主にバリデーションに必要なTaqMan試薬と関連試薬の購入、機能解析に必要な試薬の購入に充てる。その他としては各種学会での報告や会議に使用するための旅費での使用を計画している。
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