現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
頸椎症性神経根症と診断した16名に対して罹患側と、同レベルの健側神経根の造影超音波を施行した。方法;体表超音波(HITACHI Ascendus)、13-5MHzリニアプローブを用いた。ペルフルブタン0.12mL/kgを静脈注入し、罹患側神経根(CR-CN)、頸動脈(CR-CA)、頸静脈(CR-CV)、胸鎖乳突筋(CR-SCM)の造影剤注入地点から造影ピークまでの時間(Time To Peak;TTP)を調査し、健常側のそれぞれ(N-CN, N-CA, N-CV, N-SCM)と比較した。 結果:罹患側はCR-CN TTP18.7±4(sec),CR-CA TTP6.9±2、CR-CVTTP 14.5±2.9、CR-SCM TTP21.4±3.1であり、患側はN-CN TTP13.8±2.4(sec),N-CA TTP6.6±1.7、N-CV TTP 13.8±2.2、N-SCM TTP21.2±3.5だった。頸神経根においてのみ、患側は健側に対して造影時間の遅延があった(P=0.001, t-test)。 結論:頸椎症性神経根症の罹患頸神経根浮腫性変化は、神経根の静脈灌流障害が原因であると思われた。
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