頸椎症性神経根症患者の罹患神経根断面積は、正常神経根断面積と比較して、著明な浮腫変化を起こしていたことがわかった。その診断的カットオフ値は、第五頸神経根12.2mm2、第六頸神経根16mm2、第七頸神経根14.5mm2であった。さらに、造影超音波法を用いることにより、罹患神経根は正常神経根と比較して有意な造影効果の遅延(造影剤iv開始直後から造影ピークまでの時間:罹患神経根19秒、正常神経根14秒, P<0.01)が認められ、それは罹患神経根じたいに血流の鬱血が起こっていることが強く示唆された。以上より、頸椎症性神経根症患者の罹患神経根の浮腫変化と神経自体の血流鬱血は関与していると思われた。
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