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2016 年度 実施状況報告書

炎症性サイトカインによる筋萎縮に対しα7アセチルコリン受容体刺激が与える影響

研究課題

研究課題/領域番号 15K20027
研究機関旭川医科大学

研究代表者

笹川 智貴  旭川医科大学, 医学部, 講師 (30400112)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードアセチルコリン受容体 / 筋肥大 / ミトコンドリアバイオエナジェスティクス
研究実績の概要

昨年度はC2C12細胞の培養系を確立し、その後低栄養培地のウマ血清を用いて安定した筋管形成を得ることができた。この筋管径の測定とウエスタンブロッティング法によるミオシン重鎖の測定系を確立することができた。GTS21によって筋管径は増大し、ミオシン重鎖の有意な増加を認めた。また、ギムザ染色を行い筋管画像の染色を行ってヒストグラム解析による定量を行うことができた。筋芽細胞は筋管形成に進むにつれて染色の濃度が増加し、画像の濃淡を数値化することで分化の度合いを定量化することができた。この実験系を基礎として、初年度よりミトコンドリアバイオエナジェスティクス変化の実験系の立ち上げを行ってきたが、昨年度、良好に酸素消費量を検出できる細胞数や薬物濃度を確定することができた。特に薬剤の作用部位を決定するための基礎酸素消費量やATP産生関連酸素消費量、アンカップリング関連酸素消費量、ミトコンドリア最大酸素消費量のコントロールを得ることができている。しかし、その後に行う予定であったGTS21の反応性についての検討にいたってはまだ実験途中の段階である。また、炎症性サイトカインミックスによる筋管萎縮モデルの確立には難渋しており、過去に報告された濃度での生育が難しく今後それぞれのサイトカインの濃度をより細かく設定し直すか、新しいロットを模索して再度研究を行う、もしくは表現形には現れにくい萎縮と判断し、RNAレベルや蛋白レベルでの検討を続けるか検討課題である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

C2C12細胞に対するGTS21の反応性についての検討にいたっては実験条件の決定まで時間を要したため、今年度GTS21の反応性について検討できる予定でありまだ実験途中である。また、炎症性サイトカインミックスによる筋管萎縮モデルの確立には難渋しており、過去に報告された濃度での生育が難しく、さらに濃度条件を設定して筋管径の測定を行う段階である。

今後の研究の推進方策

ミトコンドリアバイオエナジェスティクス変化の実験系についてはGTS21の反応性を確認するのみとなっており、十分な実験結果が得られると考えられる。炎症性サイトカインミックスによる筋萎縮モデルの確立は、ロットの異なるサイトカインの購入や、筋管径に変化がみられない場合はミオシンなど蛋白発現レベルでの変化の有無がないかどうかウエスタンブロッティング法に進んで検討を行う必要もあると考えている。

次年度使用額が生じた理由

炎症性サイトカインミックスによるC2C12の筋萎縮が得られず、その後の萎縮筋に関連する実験系が進まなかったことが大きな要因と考えられる。

次年度使用額の使用計画

萎縮筋管が得られた後に行う予定であったウエスタンブロッティング法に使用する抗体やプライマー、筋管萎縮再作成に用いる炎症性サイトカインの再購入にあてる方針である。

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公開日: 2018-01-16  

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