炎症性サイトカイン存在下に筋芽細胞から筋管への分化は阻害された。炎症性サイトカイン非存在下においてGTS21によるα7アセチルコリン受容体刺激は筋管径を増大させ、重鎖ミオグロビンの発現を促したが、炎症性サイトカイン存在下では同様の効果を認めなかった。炎症性サイトカイン存在下ではGTS21の刺激による筋肥大作用を得ることは難しいかもしれない。過去の報告ではGTS21投与によりマウスの筋萎縮を抑制した報告がなされているが、今研究の結果は筋肉細胞への直接作用によるものではなく、別の作用機序が関与している可能性を示唆している。
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