研究課題
若手研究(B)
トランスクリプトーム解析を行い、手術麻酔ストレスによって脳内特に海馬におけるmRNAの発現変化を網羅的に解析した。その上で、増減する遺伝子を全て同定し、ある特定の遺伝子発現が、バーンズメイズ試験で調査した実際の認知機能の増悪に連動して、変化することも突き止めた。本研究によって、術後認知機能障害の機序の一部を解明すると同時に、認知機能障害の発症を予測しうるマーカーとしての働きを担いうるだろうmRNAを明らかにすることができた。これらの情報は、今後の研究に大きな意味をもたらすものと考えている。
麻酔科学
術後認知機能障害の一つの機序を解明することができた。これらの結果から、予防法の確立も期待することができる。実際の臨床現場においても、認知機能低下を予防するための戦略を立てることができ、医療費の削減につなげることができる。社会的意義は大変大きい。