HCNチャネルファミリーであるHCN4の脊髄後角における局在をさらに詳細に調べるため、HCN4の翻訳開始点にルシフェラーゼ遺伝子をノックインしたマウス (HCN4 +/Lcu)を作製した。中枢神経系におけるHCN4由来の化学発光を検索したところ、脊髄後角に一致したシグナルを認めることができた。このHCN4+/Lcuマウスを用いて、炎症性疼痛モデルを作成した。ルシフェリンを腹腔内投与した後に脊髄膨大部を採取し、その化学発光の変化を調べたところ、ホルマリン注入側の化学発光が24時間、48時間後に低下していることが明らかとなり、脊髄後角に発現するHCN4が炎症性疼痛に関与する可能性が示唆された。
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