尿路上皮癌細胞株5637とCDDP耐性尿路上皮癌細胞株5637PR にTNF-alpha induced protein (TNFAIP2)をノックダウン・過剰発現させたところ、TNFAIP2の発現上昇・低下に伴い上皮間葉転換関連因子の発現抑制・亢進が認められた。上部尿路上皮癌の臨床検体を用いてTNFAIP2の免疫組織学的評価では、TNFAIP2の高発現は有意に予後と関連していた。更にTNFAIP2の発現上昇・低下に伴いIn vitroにおいて癌細胞の浸潤能が亢進・抑制されることが確認され、TNFAIP2を介した癌微小環境の制御の重要性並びに新規治療標的となりうる可能性が示唆された。
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