新生児低酸素性虚血性脳症 (HIE) は運動発達障害の原因になる。本研究はモデルラットでプロゲステロン (P4) による治療効果を示した。 妊娠ラットの子宮動脈を一時的挟鉗し、自然分娩でモデルラットを得た。各群にP4、プロゲスチン製剤メドロキシプロゲステロンアセテート (MPA)、P4の代謝産物でGABA受容体のアロステリック・アクティベータであるアロプレグナノロン (Allo) を投与した。モデルラットは運動障害と脳組織損傷を示し、P4とAlloはこれらを回復させたがMPAには効果がなかった。P4がAlloに代謝され、GABA受容体を介して脳症を治癒したと推測した。
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