日本における出生体重1000g未満の超低出生体重児の予後は、新生児死亡率約20%とされ、早産の予防と治療が大切である。我々が独自に開発した迅速高感度PCR法を用いて羊水中病原微生物の検出と治療を行った。 未破水切迫早産例において、ウレアプラズマ、マイコプラズマと細菌重複陽性例では、病原微生物陰性例に比し有意に子宮内炎症が高度で、早期に早産に至っていた。また、病原微生物陰性例に抗菌薬投与を行うと有意に妊娠期間が短縮し、陽性例に適切な抗菌薬投与を行うと有意に妊娠期間が延長した。切迫早産の子宮内感染を迅速高感度PCR法により検出し、適切な抗菌薬治療を行うことが新たな治療戦略になると期待される。
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