大気圧プラズマ間接照射の卵巣癌への抗腫瘍効果、腹膜播種制御についての効果、メカニズムについての研究を行った。化学療法抵抗性卵巣癌の抑制効果にも焦点をあてた。大気圧プラズマ照射を行った活性化溶液(PAM)を、卵巣癌細胞株を使ったマウスの腹膜播種モデルに腹腔内投与すると腫瘍の播種が抑制され生存期間の延長がみられた。さらにPAMが特に腸間膜への播種を減少させる可能性が示唆された。またこれは主にPAMが卵巣癌細胞の上皮間葉転換を抑制し腫瘍浸潤・転移能を阻害するためと考えられこれにはマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)の抑制、JNK1/2やp38のリン酸化の制御が関与している可能性が示唆された。
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