子宮内膜症病変の進展にはHIF-1を介した血管新生が関与していると考えられており本研究では血管新生因子の調節機構を明らかにすることを目的とした。異所性子宮内膜細胞(eESC)では正所性子宮内膜に比してVEGF分泌が高く、低酸素でVEGF分泌が上昇、VEGF転写因子のHIF-1の発現が増加した。また低酸素で誘導されたVEGF分泌はHIF-1阻害剤のエキノマイシン(EM)で抑制された。子宮内膜症治療薬のプロゲスチン製剤がVEGF分泌に影響を与えないことを明らかにし、EMはこれまでのホルモン製剤とは異なる機序でeESCの増殖を抑制することを解明した。またEMによりeESCのアポトーシスが誘導された。
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