研究課題/領域番号 |
15K20184
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小村 豪 東京大学, 医学部附属病院, 登録研究員 (00601139)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 下咽頭癌 / Focal Adhesion Kinase / 手術療法 / 予後 |
研究実績の概要 |
2004年から2012年に東大病院で手術治療を行った下咽頭癌新鮮例87例について免疫染色法によるFAK発現を検討した。FAK高発現群は低発現群と比較して、統計学的有意に予後不良であった。(P=0.001) また、FAK高発現群は低発現群と比較して、統計学的有意にリンパ節転移の個数が多く、また術後遠隔転移出現率が多かった。また、FAK高発現症例の腫瘍組織および正常粘膜組織、低発現症例の腫瘍組織の凍結生標本を用いて、ウエスタンブロットを行い、免疫染色法による評価との整合性を確認した。この結果は英文誌Head and Neck誌にacceptされた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究開始後1年でFAK免疫染色による予後評価の結果を英文誌で報告した。
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今後の研究の推進方策 |
FAK免疫染色法を行った症例の検体を用いて、FAKと下流カスケードにあるTP53変異、およびPIK3CA変異・増幅の検索をSanger法、定量的real-time PCRを用いて行う予定である。 また、下咽頭癌の発癌要因について、近年中咽頭癌において報告されてるHPV関連発癌の有無をp16免疫染色およびHPV in situ hybridizationを用いて検索すること、日本人に多いALDH2多型をSanger法を用いいて検索する。
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次年度使用額が生じた理由 |
Sanger法の実験に着手しているが、現時点で研究室に試薬の予備があり、使用できたため。
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次年度使用額の使用計画 |
FAKと下流カスケードにあるTP53変異、およびPIK3CA変異・増幅の検索をSanger法、定量的real-time PCRを用いて行う予定である。また、下咽頭癌の発癌要因について、近年中咽頭癌において報告されてるHPV関連発癌の有無をp16免疫染色およびHPV in situ hybridizationを用いて検索すること、日本人に多いALDH2多型をSanger法を用いいて検索する。
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