副鼻腔炎ポリープ中のIgEおよびMast cellの分布について詳細に検討した。ヒトのMast cellはTryptase(T)のみをもつMCTとTryptaseとChymase(C)をもつMCTCとに分類され、両者は各組織に混在している。我々は鼻粘膜組織中のMast cellのサブタイプについても検討した。好酸球性副鼻腔炎症例ではポリープ中の上皮内、腺組織でのMCT増多を認めた。好酸球性副鼻腔炎において上皮での全Mast cellのIgE陽性率は7割強、MCT率は8割強であったため、上皮でのIgEは主にMCTに分布し、作用していることが示唆された。
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