本研究では、声の老化に対するアンチエイジングの基礎研究として、カロリー制限がラットの声帯にもたらす組織変化を免疫組織学的に評価し、その分子生物学的機構の解明をRT-PCRを用いて検討した。 カロリー制限群では声帯粘膜固有層のヒアルロン酸の増加、III型コラーゲンの減少、酸化ストレスの減少、Sirt-1の増加が見られた。また、声帯障害による瘢痕性変化の抑制が認められた。RT-PCRでは、カロリー制限群でヒアルロン酸分解の抑制、コラーゲン合成の抑制を示す遺伝子変化が見られた。また、Sirt-1の有意な増加を認めて、斯様な組織学的に変化に対するSirt-1の関与が示唆された。
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