蝸牛におけるオートファジーの活性化部位の同定と、その生理的機能を明らかにすることを目的とした。 GFP-LC3レポーターマウスを用いて蝸牛におけるオートファジー活性可視化を試みたところ、外有毛細胞を含む蝸牛感覚上皮に恒久的オートファジーが生じていることが示唆された。有毛細胞特異的オートファジー欠損マウスは高音優位な進行性難聴を認めた。また、4-HNEを用いた免疫組織染色で、オートファジーによる蝸牛有毛細胞での酸化ストレスに対する保護作用が示唆された。 蝸牛有毛細胞においてオートファジーは有毛細胞を保護する作用を有しており、とくに酸化ストレス抑制を介して細胞老化を抑制している可能性がある。
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