マウスiPS細胞からコネキシン26を発現する細胞への分化誘導法を開発した。コネキシン26は、内耳支持細胞においてイオン輸送を行う細胞間ギャップ結合を構築する重要な要素である。分化誘導した細胞は、機能性を持ったコネキシン26およびコネキシン30のギャップ結合複合体を構築していた。更に、分化誘導した細胞において発達期蝸牛で観察されるATPやヘミチャネルに依存したCa2+シグナルの自家発火と伝播が観察された。他方、内耳への細胞移植効率を向上させるため、骨髄間葉系幹細胞におけるCXCR4およびCCR2の発現量をqRT-PCRにより評価し、これらを強発現する骨髄間葉系幹細胞の作製法を開発した。
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