SansおよびWhirlinは内耳有毛細胞の不動毛形成に機能するが、両遺伝子の二重変異マウスは不動毛の極性・配向異常を示した。有毛細胞頂部の表現型解析によって両遺伝子の単一変異マウスは動毛も正常な位置に形成されていたが、二重変異マウスは不動毛のみならず動毛の明確な形成位置の異常が認められた。また、RNA-Seq解析によっても二重変異マウス特異的な発現変動遺伝子が抽出され、二重変異マウスにおいては11の蛋白質コード遺伝子および15の非コードRNA遺伝子を含む遺伝子群が大きく変動しており、その中には不動毛の極性・配向決定への関与が予測されるWnt/PCPシグナル経路のメンバーも含まれていた。
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