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2016 年度 研究成果報告書

蝸牛組織特異的マクロファージの機能解析と感音難聴発症メカニズムに関する研究

研究課題

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研究課題/領域番号 15K20240
研究種目

若手研究(B)

配分区分基金
研究分野 耳鼻咽喉科学
研究機関独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター)

研究代表者

林 裕史  独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター), 政策医療企画研究部, 研究員 (40715166)

連携研究者 田中 信之  日本医科大学, 先端医学研究所, 教授 (80222115)
研究協力者 藤田 尚志  京都大学, ウイルス研究所, 教授 (10156870)
米山 光俊  千葉大学, 真菌医学研究センター, 教授 (40260335)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワード感音難聴 / 蝸牛 / マクロファージ / ウイルス感染 / 免疫組織染色 / マイクロアレイ・定量的RT-PCR / 有毛細胞・支持細胞 / 突発性難聴
研究成果の概要

蝸牛のウイルス感染モデルとして、生後2日目のマウス蝸牛感覚上皮を摘出し、培養、タイラー脳脊髄炎ウイルス(TMEV)を感染させたところ、有毛細胞周囲の支持細胞にウイルスが感染し、有毛細胞側への遊走開始が認められた。免疫組織染色、マイクロアレイ・定量的RT-PCRを用いた解析にてこれらの支持細胞がウイルス感染によりマクロファージ化していること、そしてインターフェロンを初めとするサイトカインを分泌してウイルス感染から有毛細胞を保護していることを突き止めた。またノックアウトマウスを用いた解析からマクロファージを司る転写因子であるIRF5を介して支持細胞がマクロファージへと分化転換することを突き止めた。

自由記述の分野

耳科学・細胞生物学・分子生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

突発性難聴の原因については循環障害、ウイルス感染など諸説挙げられているが、そのメカニズムは明らかではなく、よって決定的な治療法は存在しない。本研究ではウイルス感染説に基づき、ウイルスが蝸牛に感染した際に実際に何が起きているのか観察し、将来的な根治治療の開発へと結びつけることを目的としている。上皮系の細胞であると考えられてきた有毛細胞周囲に存在する支持細胞がウイルス感染に伴い中胚葉由来の免疫細胞であるマクロファージの形質を獲得、有毛細胞へと遊走、I型インターフェロン等サイトカインを分泌してウイルス感染から有毛細胞を保護することを見出した。またその分化転換がIRF5により制御されることを見出した。

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公開日: 2018-03-22   更新日: 2021-02-19  

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