緑内障は慢性進行性の視神経節細胞のアポトーシスを原因とする疾患であり、本邦の中途失明の原因として最多である。以前の研究でアポトーシスの抑制に、Caspase3, 9に対するsiRNAを導入することで、実験的な緑内障モデルで視神経節細胞のアポトーシスが抑制されることが知られていた。一方でsiRNAは生体内で容易に分解されることから、薬剤として用いるためには、効果を維持させる方法の確立が必要であった。本研究では、siRNAを生体内で安定化させるアテロコラーゲンとの複合体を用いて、生体内で毒性がないこと、眼内で安定すること、アポトーシスの抑制が示唆されることを確認した。
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