再生医療にも用いられる培養上皮中に、生体と同様の、ゆっくり増殖する未分化細胞が存在するか検討した。コンフルエント直前の初代培養角膜輪部上皮細胞にEdUを3日間連続投与後、コンフルエントのまま6ヶ月間培養し、ゆっくり増殖する細胞をLabel retaining cells (LRCs)として検出した。EdU陽性率は標識直後の58.8%から追跡後は8.8%まで有意に減少したが、未分化細胞マーカーK15陽性細胞塊では34.8%、K15陰性細胞では6.0%で、K15陽性細胞で高い傾向にあるものの有意差は認められなかった(p=0.09)。結果は研究協力者の論文で発表した。
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