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2017 年度 実績報告書

骨格筋間質由来幹細胞群シート・ペレットを用いた複雑な顔面神経ネットワークの再構築

研究課題

研究課題/領域番号 15K20328
研究機関東海大学

研究代表者

齋藤 弘亮  東海大学, 医学部, 助教 (80624551)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード顔面神経再生 / 顔面神経麻痺 / 再生医療 / 末梢神経再生 / 頭頸部癌 / 幹細胞 / 幹細胞移植
研究実績の概要

【背景・目的】昨年度の研究実績で、骨格筋由来多能性幹細胞シート・ペレット移植の効果と機能回復実績(Saito et al, PLoS ONE 2015)と共に、そのパラクライン効果も期待できることを報告した。本年度は、本幹細胞をできるだけ早期に臨床応用する一助として、そのパラクライン効果に特に注目し、「細胞移植を伴わない神経再生治療法」を検討してみた。その第一歩として、「骨格筋多能性幹細胞由来サイトカインミックス」の投与を試みた。
【方法】まず、骨格筋由来多能性幹細胞シート・ペレットを従来の条件で約1週間培養・増幅し、通常移植時同様の条件を整えた。その時点で、培養上清を破棄し、無血清/無サイトカイン培地にて、洗浄、その後同条件で一晩培養した。次に、その培養上清を採取、10,000rpmで遠心して不純物を除去したものを、「骨格筋多能性幹細胞由来サイトカインミックス」とし、分注・凍結保存した。前回同様のマウス顔面神経麻痺モデルを作成し、損傷直後から1週間に一度の間隔で、サイトカインミックスを経皮的に患部に注入(300μl/一回、実験群)を、計4週間で4回行った。術後4週で、前回同様の顔面神経電気刺激による、洞毛筋張力測定を行い、移植効果を評価した。培地のみを注入する群を対照群とした。
【結果・考察】洞毛筋張力測定結果から実験群は対照群に比べて、高い回復効果を示す傾向が認められたが、統計的有意差は認められなかった。しかし、傾向そのものは一貫していたことから、サイトカインのデリバリー方法(拡散を防ぐ)に問題があることが示唆された。今後、投与したサイトカインが長時間患部に止まり、徐々に徐放する方法(最適な足場材、コラーゲン、ポリグリコール酸等)を追加し、さらに検討を加えていきたい。

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公開日: 2018-12-17  

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