低酸素下での脂肪幹細胞HIF-1の発現と血管成長因子(VEGF、FGF-2、HGF)産生の関連についての検討をするため、ChIPアッセイ(クロマチン免疫沈降法:chromatin immunoprecipitation)を用いて各種血管新生因子の発現・産生とHIF-1の関連を探索した。ChIP法とは、ホルマリンでDNAとDNA結合タンパク質を架橋した後、超音波処理によりクロマチンを断片化し、これを転写因子に対する抗体で免疫沈降する手法である。免疫沈降物からDNAを精製し、PCR法にて目的とするDNA領域がどれだけ濃縮されているかを解析することで、内在性のクロマチン領域にどれだけ転写因子が結合しているかを調べることができる。この結果、HIF-1の発現と各血管成長因子との関連を示すデータが得られた。
|