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2015 年度 実施状況報告書

ARDS患者におけるNETs発現と好中球の応答性の評価

研究課題

研究課題/領域番号 15K20341
研究機関大阪大学

研究代表者

廣瀬 智也  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任助教(常勤) (70597509)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワードNETs / 好中球 / 感染 / ARDS / 低酸素下
研究実績の概要

NETs(Neutrophil Extracellular Traps)とは、好中球がDNAを含む網目状構造物を能動的に放出する現象で、重要な感染防御の役割を担っている。その一方で、NETsの過剰発現は炎症を誘導し組織損傷を引き起こす可能性も報告されている。
平成25年~26年度のARDS (acute respiratory distress syndrome:急性呼吸促迫症候群)を対象とした研究により、ARDS症例の喀痰中ではNETs発現量とステロイド投与に対する反応性は症例により異なることが明らかになった。そのため、我々は患者個々の侵襲に対する好中球の応答性には個人差があるのではと考えた。本研究ではARDS患者の喀痰や血液中の好中球の応答性をin vitroにおいて種々のNETs発現刺激を用いて評価し、臨床データと組み合わせることで新たな治療戦略を構築することとした。
臨床において各種病態・重症度の好中球を採取し、それを用いて、種々のNETs刺激因子やステロイドを用いて好中球の応答性を見るためにまず健常人の好中球を用いてNETsの発現を見ることとした。現在までにin vitroでの実験系を確立し、大気中の酸素存在下と低酸素下で5人の健常人の好中球を用いて検討し、低酸素下でNETs産生が抑制されることが明らかとなった。今年度は臨床において各種病態・重症度の好中球を採取し、種々の条件下で好中球の応答性を評価し、健常人やARDS患者などでNETsの発現に差異がみられるかを評価していきたい。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

好中球の応答性を見るためにまず健常人の好中球を用いてNETsの発現を見ることとしたが、in vitroでの実験系を確立するのに時間がかかったため。

今後の研究の推進方策

臨床において各種病態・重症度の好中球を採取し、種々の条件下で好中球の応答性を評価し、健常人やARDS患者などでNETsの発現に差異がみられるかを評価していく。それらを臨床データと組み合わせることで新たな治療戦略を構築する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Neutrophil Extracellular Traps (NETs) production under hypoxic condition.2016

    • 著者名/発表者名
      Norihisa Yamamoto, Masahiro Ojima, Shigeto Hamaguchi, Tomoya Hirose, Yukihiro Akeda, Ryosuke Takegawa, Osamu Tasaki, Takeshi Shimazu, Kazunori Tomono
    • 学会等名
      36th ISICEM (International Symposium on Intensive Care and Emergency Medicine)
    • 発表場所
      Brussels, Belgium
    • 年月日
      2016-03-15 – 2016-03-18
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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