本研究の目的はリポポリサッカライド (LPS) が骨格筋新生プロセスに及ぼす影響と、その機序を見出す事である。LPSは用量依存的にC2C12筋芽細胞のNFκBを活性化し、myogeninおよびMyoDの発現を低下させ、myostatinの発現を上昇させ、骨格筋新生プロセスを阻害した。Toll like receptor 4阻害剤であるTAK-242、およびTNFα中和抗体はNFκBの活性を抑制し、myogenin、MyoDの発現を回復させ、さらにmyostatinの発現を低下させ、骨格筋新生能を部分的に回復させた。本研究により、敗血症誘発性骨格筋萎縮の新規分子基盤および治療標的が示された。
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