研究課題/領域番号 |
15K20368
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
田中 準一 昭和大学, 歯学部, 助教 (40710166)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 唾液腺 / ES細胞 / 分化誘導 |
研究実績の概要 |
マウス胎生期唾液腺原基と唾液腺原基直上粘膜特異的に発現する転写因子(16 種類)について解析を進めた。Fluorescence in situ hybridization (FISH)を用いて候補遺伝子の局在を確認した。FISHを用いて胎生期唾液腺原基での局在が確認された10種類の転写因子について組換えアデノウイルスを作製し過剰発現系を構築した。また、胎生期唾液腺原基で発現している転写因子の一つであるSox9についてはマウス胎生期顎下腺の器官培養においてsiRNA を用いて抑制実験を行った。結果としてSox9の抑制によって唾液腺原基のbranchingが抑制された。このことから唾液腺器官形成に関わる転写因子群が同定できていると予想される。 現在マウス ES 細胞から無血清凝集浮遊培養法 (SFEBq 法)を用いて分化誘導したES細胞由来口腔外胚葉への転写因子の過剰発現条件を検討している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在、マウス胎生期唾液腺原基と唾液腺原基直上粘膜特異的に発現する転写因子10種類の組換えアデノウイルスを用いてES細胞由来口腔外胚葉の一部に転写因子の過剰発現を行うことに成功している。
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今後の研究の推進方策 |
次年度に向けて、ES細胞由来口腔外胚葉へのより高い感染効率を得る方法の検討が必要であると考える。次年度は転写因子群を過剰発現したES細胞由来口腔外胚葉が唾液腺様の性質を示すか否かを詳細に検討していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度は転写因子群の局在解析および機能解析が主であり予定よりも支出額が少なくなった。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度はES細胞を使った分化誘導が主となるため、培地および分化誘導に用いるinhibitorやgrowth factorなどの物品費が予測される。
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