研究課題
若手研究(B)
唾液に含まれる亜鉛の分泌経路として亜鉛輸送体であるZnT4の唾液腺における役割を検討した。野生型マウスでは、三大唾液腺のうち顎下腺と舌下腺で遺伝子発現量が多く、in situ hybridizationおよび免疫染色において腺房細胞に弱陽性、介在部導管近傍に陽性像がみられた。また、陽性対象である乳腺ではZnT4を示す40 kDaのバンドがみられ、顎下腺ではは弱陽性を示すことから、ZnT4は唾液腺に発現していることが確認された。一方、ZnT4の自然発症型変異を持つlmマウスでは、維持に必須の亜鉛を飲水から除去しても、乳腺で観察されるような退行性変性は唾液腺で生じなかった。
口腔病理学