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2015 年度 実施状況報告書

高純度象牙質細胞を用いた新規MMP-3分解基質の同定と細胞増殖能の検討

研究課題

研究課題/領域番号 15K20418
研究機関愛知学院大学

研究代表者

長谷 奈央子  愛知学院大学, 歯学部, 非常勤助教 (30742738)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードiPS細胞 / MMP-3 / 象牙質・歯髄複合体 / 細胞増殖
研究実績の概要

本研究の目的は, 新規に確立したマウスiPS細胞由来高純度象牙芽細胞と細胞増殖および抗アポトーシス制御作用を有したMMP-3の新規な分解基質の同定を生化学的手法 (siRNAによる特定タンパク質生合成阻害,細胞増殖性, アポトーシス細胞死, MMP-3活性測定, Real-time PCR法による遺伝子解析, ウエスタンブロット法など) を用いて解析し, 既存の歯髄保存療法に代わる新規な象牙質・歯髄複合体再生治療法のモデルを確立することである.平成27年度の具体的到達目標は, マウスiPS細胞由来高純度象牙芽細胞を用いた炎症性サイトカイン誘導MMP-3分解基質の解析, 炎症性サイトカイン誘導MMP-3分解基質の細胞増殖能の解析, および, 炎症性サイトカイン誘導MMP-3分解基質の細胞増殖シグナルの検討を行い, 以下の結果を得た.
1.マウスiPS細胞由来高純度象牙芽細胞を用いた炎症性サイトカイン誘導MMP-3分解基質の解析
マウスiPS細胞由来高純度象牙芽細胞を用いて, 炎症性サイトカイン誘導MMP-3の特異的分解基質をReal-time PCR法とウエスタンブロット法を用いて検討した結果, 象牙質異的タンパク(DMP-1)が炎症性サイトカイン誘導MMP-3の細胞増殖を誘導する基質であることが明かとなった.
2.炎症性サイトカイン誘導MMP-3分解基質の細胞増殖シグナルの検討
MMP-3 siRNAを用いて細胞増殖能を評価した結果, 統計学的有意な細胞増殖の抑制が認められ, 炎症下における象牙芽細胞の細胞増殖にMMP-3が関与することが明らかとなった.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度は共同研究者の尾関伸明博士および茂木眞希雄博士と定期的な研究打合せ会を開催して進捗状況を確認したため, 順調に進展した.

今後の研究の推進方策

平成27年度以降は, マウスiPS細胞の象牙芽細胞への分化誘導におけるMMP-3とExtracellular matrix metalloproteinase inducer (Emmprin) のシグナルカスケードの解析, および, 雌性C57BL/6J系マウスを用いたin vivoにおいて, 象牙質に特異的なマーカーである象牙質シアロタンパク質(DSP)の発現と象牙細管様構造を免疫染色法を用いて観察する.

次年度使用額が生じた理由

当初予定していた国内学会での研究成果発表が行えなかったため.

次年度使用額の使用計画

実験用試薬の購入や, 研究成果を発表する学会参加や,論文の校正代にあてる.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Products of dentin matrix protein-1 degradation by interleukin-1β-induced matrix metalloproteinase-3 promote proliferation of odontoblastic cells.2015

    • 著者名/発表者名
      Hase N, Ozeki N, Hiyama T, Yamaguchi H, Kawai R, Kondo A, Nakata K, Mogi M.
    • 雑誌名

      BioScience Trends

      巻: 9(4) ページ: 228-236

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] ポリリン酸誘導MMP-3はマウスiPS細胞由来象牙芽細胞の細胞増殖を制御する2015

    • 著者名/発表者名
      長谷 奈央子, 尾関伸明, 山口秀幸, 檜山太希, 川合里絵, 茂木 眞希雄, 中田和彦
    • 学会等名
      日本歯科保存学会2015年度春季学術大会 (第142回)
    • 発表場所
      西日本総合展示場・北九州国際会議場(福岡・小倉)
    • 年月日
      2015-06-25

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公開日: 2017-01-06  

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