歯周炎と診断された13名の被験者に15個の部分床義歯を装着し,19本の支台歯を被験歯とした.義歯装着後,6ヶ月に渡って,歯周組織の状態と咬合圧を記録した.エックス線評価にはデジタルサブトラクション法を用い,ベースラインと各測定日間で,グレーレベル(GL)を評価した.歯周組織の状態は観察期間を通じて有意な変化を認めなかった.義歯装着日の義歯あり・なしの支台歯にかかる咬合圧に有意差を認めた.遠心骨頂部のGLが装着1週間後のみ有意に上昇した.デジタルサブトラクション法による評価より,義歯装着後早期に,支台歯の遠心骨頂部に機械的刺激への反応が確認されたものの,6ヶ月後にはベースラインの水準に戻った.
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