本研究によって、ストレス中のチューイングが中脳中心灰白質、島皮質(ともに心臓血管機能に関わる脳領域)においてストレス応答性の神経細胞の増加を抑制することを明らかにした。このことは、チューイングが心疾患の抑制につながり得ることを示唆する。また、チューイングが扁桃体におけるガンマアミノ酪酸(中枢神経系の主要な抑制性神経伝達物質)の放出を昂進することを発見した。扁桃体はうつの発症に関わる前頭前野や海馬との神経連絡がある。このことは、チューイングが扁桃体を経て、うつの発症を抑える可能性があることを示唆する。
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