今年度はin vivoモデルを作出し、臍帯由来MSCの移植が唾液量を増加させることができるかを検討した。マウス頭頸部に8Gyのエックス線を照射するで、唾液量が減少することを確認した。尾静脈より臍帯由来MSCを注入し、その影響について検討を行った。1回投与では有意な唾液量の増加は認められなかったが、照射直後および1週後に再投与を行うことで、唾液量の有意な増加を確認した。また、唾液腺重量の増加は認められなかったことから、唾液腺組織の再生が示唆された。そのメカニズムについては、in vitro実験の結果から、臍帯由来MSCからの液性因子の効果が主であり、接触による影響は少ないことが示唆された。
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