研究課題/領域番号 |
15K20477
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
小川 信 新潟大学, 医歯学総合病院, 医員 (70624972)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 再生医療 / 細胞 / 画像解析 / 歯科インプラント |
研究実績の概要 |
新潟大学医歯学総合病院にて9年前から行われている培養自家骨膜細胞(以下、培養骨膜)を用いた歯槽骨再生細胞療法の臨床試験の評価を研究内容とした。研究の目的は歯槽骨再生における、培養骨膜の骨形成効果をインプラント症例で検証することである。 平成27年度は培養骨膜を併用した骨造成症例と非併用症例に対して術前、術後4ヶ月、術後1年でCT撮影を行い、画像解析ソフトにて画像解析を行って比較を行った。また。再生骨に埋入した歯科インプラントの初期固定値(トルク値)を計測して、併用群と非併用群で比較を行った。その結果いずれも培養骨膜を併用した群に良好な結果が認められたため、培養骨膜の骨形成効果が明らかになった。この結果から論文を作成し投稿した結果、平成27年6月に掲載された(Clinical Implant Dentistry and Related Research)。 今までは画像解析による評価を術後1年までとしてきたが、当該年度は術後3年までとして、今までより長期の予後の評価を行った。また、再生した骨に埋入された歯科インプラントの術後3年の安定性をオステルISQアナライザという計測器具を用いて数値によって表し計測した。 このことから培養骨膜の長期的な骨形成効果が明らかになったため、学会(日本口腔外科学会総会)にて発表を行った。また本発表は優秀口演賞を受賞することとなった。現在本発表の内容の論文の投稿を予定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究に関しては平成27年6月度に論文が1本掲載され(Clinical Implant Dentistry and Related Research)、また10月には日本口腔外科学会総会で優秀口演発表賞を受賞している。現在同研究にて英論文1本、和論文1本の投稿を予定しており、研究はおおむね順調に進展していると言える。
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今後の研究の推進方策 |
今後はさらなる長期の経過を追跡し、評価を行う。また、本臨床試験は継続中であるため、顎骨全体の再建を行うようなより難易度の高い骨造成の臨床試験を行っていくことも研究の推進方策となる。
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