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2015 年度 実施状況報告書

バイオフィルム形成と歯科生体材料に対する抗菌性タンパク質のナノレベル吸着解析

研究課題

研究課題/領域番号 15K20490
研究機関鶴見大学

研究代表者

吉田 英史  鶴見大学, 歯学部, 学内講師 (30410054)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワードバイオフィルム / QCM / ラクトフェリン
研究実績の概要

口腔内でのバイオフィルム形成は口腔疾患のみならず生体内に大きな影響を与えている。歯科分野では齲蝕や歯周病がその代表的な例である。口腔内は唾液による生体防御機能があり、抗菌性タンパク質を有し予防している。 しかし、これらの唾液タンパク質と歯科材料の吸着特性については明らかとなっていない点が多くある。本研究では唾液に含まれる抗菌性タンパク質の一つであるラクトフェリンに着目し、チタン(Ti)、ステンレス(SUS)、ジルコニア(ZrO2)およびポリメチルメタクリレート(PMMA)に対する ラクトフェリンの吸着特性についてQCM(水晶発振子)法による解析を行った。また、各材料のゼータ電位および接触角を計測することにより静電反発作用との関連性について検討した。本研究結果より、材料の種類により吸着特性が違うことが明らかとなった。吸着特性に関わる各材料のゼータ電位と吸着特性の関連性はやや不明な点が多く、さらなる詳細な検討が必要と考えられた(Adsorption analysis of lactoferrin to titanium, stainless steel, zirconia and polymethyl methacrylate using the quartz crystal microbalance method, E. Yoshida, T. Hayakawa.Biomed Res Int. 2016)。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

唾液タンパク質と細菌表層タンパク質の吸着特性についてQCMを用いて検討を行っているが、吸着特性にばらつきがあり、評価手法の再検討を行っている。また、QCM解析に用いるアパタイトセンサーの製造にもばらつきがありデータをとれない状況になっている。

今後の研究の推進方策

唾液タンパク質と細菌表層タンパク質の吸着特性についてQCMを用いて検討を行っている。現在、唾液タンパク質としてムチンおよび細菌表層タンパク質としてリポタイコ酸を用い吸着特性を検討している。評価手法を再検討した後、AFMを用いた形態学的評価と併せて日本歯科理工学会およびバイオマテリアル学会などの関連学会での発表・投稿を予定している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Adsorption Analysis of Lactoferrin to Titanium, Stainless Steel, Zirconia, and Polymethyl Methacrylate Using the Quartz Crystal Microbalance Method.2016

    • 著者名/発表者名
      Yoshida E, Hayakawa T
    • 雑誌名

      Biomedical International Research

      巻: 2016 ページ: 3961286

    • DOI

      10.1155/2016/3961286

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] チタンおよびジルコニアの生体適合性に関するQCM解析2016

    • 著者名/発表者名
      吉田 英史,草川 洋,早川 徹
    • 学会等名
      日本歯科理工学会
    • 発表場所
      九州大学医学部百年講堂(福岡県福岡市博多区)
    • 年月日
      2016-04-16 – 2016-04-17

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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