研究成果の概要 |
移植した脱灰象牙質(demineralized dentin matrix 以下;DDM)周囲の新生骨の骨細胞はそれぞれの細胞突起を介してネットワークを形成していた. 興味深いことに, 骨細胞の細胞突起の一部は象牙細管の中に向かって伸展しており, DDM 表面の象牙細管内には微細な骨細管を伴う骨組織が陥入していることも確認できた. また, エネルギー分散型X線分光法にてDDM 基質はカルシウムおよびリンが多く存在することを証明した. 本知見は、象牙細管の存在がDDMを使用することの重要な利点であることを示唆している.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
移植した脱灰象牙質(demineralized dentin matrix 以下;DDM)が骨形成を促すことを報告しin vivo研究は過去に多くあるが, 象牙細管が骨形成にどのように寄与しているかというメカニズムはDDM移植治療においていまだ不明である. 今回我々は, DDMがDDM周囲に形成された新生骨とどのようにコンタクトしているかFIB/SEM(focused ion-beam slicing and scanning electron microscopy)を用いてその境界面を三次元的に調査した. 本研究は骨再生医療の一助になると考える.
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