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2016 年度 実施状況報告書

イヌにおける仮骨延長術と人工神経移植を用いた下顎骨の再生

研究課題

研究課題/領域番号 15K20517
研究機関大阪大学

研究代表者

正元 洋介  大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (80585745)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード下歯槽神経 / 再生 / 仮骨延長術 / 人工神経移植
研究実績の概要

以前の実験では小範囲の下顎欠損に対して仮骨延長術のみを用いて骨再建と下歯槽神経の再建を行い、良好な結果を得ていた。しかし仮骨延長術のみで下顎骨と下歯槽神経の再生を図った場合、広範囲の欠損ではどうしても神経接合部の位置がずれ、神経断端間の早期接合は困難であり、臨床でよく見られるような広範囲の下顎欠損に対して適応するにはいささか困難であると考えられた。
そこで今回は仮骨延長術に人工神経移植を併用し、効率的な神経断端間の接合を図り、より広範囲の下顎欠損に対する下顎骨と下歯槽神経の回復を模索した。
当初、広範囲の下顎仮骨延長に人工神経移植を併用した仮骨延長術を行ったが、人工神経の脱落にて神経断端間の良い接合は得られず、その個体では活動電位は計測されず、神経トレーサーでも神経の連続性は観察されなかった。しかし、人工神経と神経断端間の接合方法の工夫や、仮骨延長の方向の改善を行い、仮骨延長後の神経断端間の接合が得られるようになった。
そこでビーグル犬10匹に対し、広範囲の下顎欠損を作製し、5匹は欠損部の神経断端間に人工神経移植を併用した仮骨延長術を行い、5匹は仮骨延長術のみで欠損部の再建を行い、現在、半年間の待機期間中である。
待機期間の後、順次、回復した下歯槽神経の活動電位の計測、神経トレーサーを用いた神経の連続性の確認、摘出した下顎骨の組織学的検索にて再生した神経の形態的、機能的な回復状態を観察する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

人工神経の脱落に伴う神経再生の失敗もあり、実験の進捗状況は遅れている。
しかし、方法の改善によって、良い結果も得られており、今後順次結果を出し、検討する予定である。

今後の研究の推進方策

実験の前半部は完了しており、待機期間の後、順次、回復した下歯槽神経の活動電位の計測、神経トレーサーを用いた神経の連続性の確認、組織学的検索にて再生した神経の形態的、機能的な回復状態を観察する予定である。

次年度使用額が生じた理由

実験結果の評価をこれから行う状態であり、その際に使用する抗体や試薬といった物品の購入費用をまだ使用していないため。

次年度使用額の使用計画

今後、活動電位の計測、神経トレーサーの使用、免疫組織学的検査を行うにあたり、随時使用していく予定である。

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公開日: 2018-01-16  

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