今後の研究の推進方策 |
今後はASCのIn Vivoにおける移植実験を中心に行う。詳細については以下の通りである。 ①フィブリンシートを基盤とした骨芽細胞シートの精製:ASC採取時に同一ドナーより採血した血液をRodellaらの報告にて開発された遠心分離システムMEDIFUGE○Rを使用しFibrinogenおよびThrombinを分画する。これらをシャーレ内で反応させ、成長因子を含んだFibrin重合体(フィブリンシート)を作成する。ASCを骨誘導下にて共培養した後に回収し、フィブリンシート時にシート内に封入させる事で骨芽細胞シートが精製できる。 ②ヌードマウスを用いた骨芽細胞シート移植実験:移植動物としてヌードマウス(BALB/c,雌性,6週齢)を用いる。吸入麻酔後に背部皮下組織内および頭部前頭骨骨膜下に切開を行い作成した骨芽細胞シートを移植する。移植後2,4,6週群を設定し、期間終了後に移植片の摘出を行う。また移植部位における細胞の生存は470nmのGFP照射装置にて確認を行う。また骨形態計測解析ソフトウェアは高額機器であるためレンタルにて対応する。 ③X線学的解析による形成骨の形態学的検討:摘出移植片は10%ホルマリン固定後動物用μCT撮影装置(R-mCT,Rigaku社製)を用い10マイクロメートルのスライス幅で撮影を行う。撮影した画像は骨形態計測解析ソフトウェア(TRI/3D-BON,RATOK社製)にて3次元構築を行い骨形成パターンについて形態学的に検討する。また形成された骨組織の微細構造、特に新生骨内への血管新生や同所移植(頭部骨膜下)、異所移植(背部皮下組織)における形成骨の相違点についても検討を行う。当研究施設には上記記載装置が無いため、当項目の実験は主に外部研究施設と連携し行う。
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