TMEM16E遺伝子の異なった変異は、家族性遺伝疾患の原因遺伝子となる。 すなわち、1)形質獲得変異の優勢遺伝形質は骨系統組織、特に上下顎に遅発性の硬化性病変を伴う顎骨骨幹異形成症を起こし、2)機能喪失変異の劣性遺伝形質は上下肢帯部の骨格筋組織に特徴的な恒常性筋組織修復機構の不全が原因となる遅発性の筋ジストロフィーを起こす。 本研究ではTMEM16Eを高い信頼度で検出できるモノクローナル抗体を作製することを目指した。 本年度は野生型ラットを免疫動物としてDNA免疫法を実施し、所属リンパ節細胞からのハイブリドーマを作製した。ハイブリドーマはクローン化の前にプールとした。陽性プールを同定するために抗原を表面発現した293細胞を播種したプレートに対して非固定ELISAを実施して40プールを同定できた。 この40プールそれぞれから限界希釈法でハイブリドーマクローンを選択し、培養上清を抗原を表面発現した293細胞を標的としたFCMで評価した。 この結果陽性ハイブリドーマクローンを23株樹立できた。
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