研究課題/領域番号 |
15K20559
|
研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
浜田 勇人 東京医科大学, 医学部, 助教 (10421067)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
キーワード | 薬剤関連顎骨壊死 / ビスフォスフォネート / デノスマブ / 休薬 / 骨代謝 |
研究実績の概要 |
ビスフォスフォネート系製剤(BP)やヒト型モノクロナール抗体製剤(デノスマブ)を代表とする骨吸収抑制剤によって起こる薬剤関連顎骨壊死medication-related osteonecrosis of the jaw (MRONJ)は現在深刻な問題となっており、侵襲的歯科治療時の旧約の設定に関する科学的根拠は皆無である。本研究の目的は顎骨内に蓄積された骨吸収抑制剤をマトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間質量分析計を用いて定量的に計測することにより、骨代謝による蓄積量の変化から治療前の休薬を検討し、MRONJの発症予防となる治療戦略を構築するための基礎的研究である。 本研究は、ラットを用いてBP(ゾレドロネート)と免疫グロブリン結晶化フラグメント結合オステオプロテゲリン(OPG-Fc:デノスマブの代替)を投与し、顎骨および全身骨(頭蓋骨、大腿骨、脊椎骨)を採取する。それらにおける蓄積量をMALDI-TOFMSを用いて検討する。また従来から行われている骨質評価(BMD・骨微細構造)および全身の骨代謝(骨代謝マーカー)との比較検討を行う。 1.投与期間による骨の①蓄積量の変化②骨質の評価(BMD・骨微細構造)および骨代謝マーカー発現の比較検討をin vivoで検証2.休薬後の骨における製剤代謝能のin vivoの検証3.顎骨と全身骨の相違をex vivoで検証 →1.2.より骨における骨吸収抑制剤の蓄積量および代謝能in vivoで解明する。また3.よりex vivoで器官特異的な薬剤の取り込みを解明し、科学的根拠のある休薬を検討する。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
東京医科大学茨城医療センターにおける動物実験センターの使用が厳しい状況のため当初の計画より遅れている。
|
今後の研究の推進方策 |
動物実験だけではなく、同様の内容を臨床研究に応用可能か検討している。
|
次年度使用額が生じた理由 |
計画の遅れに伴い消耗品等の購入が少なかったため。
|
次年度使用額の使用計画 |
次年度の将門品等の購入に使用する予定である。
|