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2017 年度 実績報告書

口腔癌発生に関わる腫瘍免疫学的解明と早期診断法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 15K20570
研究機関鶴見大学

研究代表者

熊谷 賢一  鶴見大学, 歯学部, 助教 (10518129)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード口腔癌 / EGFR / 前癌病変
研究実績の概要

口腔癌の中でも発癌・増殖に関与する上皮増殖因子受容体(Epidermal growth factor receptor: EGFR/ErbB1)は、チロシンキナーゼ型受容体のひとつであり、構造上の類似性からEGFRファミリーとよばれるErbB1(EGFR)、ErbB2、ErbB3、ErbB4の4つの受容体が存在する。EGFRは癌細胞の発生・増殖・転移にも関与するとされており、口腔癌においても同抗体薬が臨床応用されるに至り、放射線療法や他の抗癌剤との併用効果等が報告されている。しかしながら、口腔癌組織におけるEGFRファミリーの発現様式や、その臨床データとの相関性については不明な点が多い。
今年度は、口腔扁平上皮癌原発組織におけるEGFRファミリーの発現量を、定量的PCR法および免疫組織化学染色を用いて正常組織における発現量と比較した。また、各種臨床データとEGFRファミリーの発現量との相関性についても検討した。本研究の結果より口腔扁平上皮癌原発組織におけるErbB1の有意な高発現を認めた。臨床データとの相関性において、リンパ節転移陽性群ではErbB4の有意な高発現を認めた。ErbB4はEGFRファミリーとヘテロ二量体形成し癌の浸潤や増殖に関与すると報告されているが、EGFRファミリーとの共過剰発現の様式については明確にされていない。さらにリンパ節転移陽性群ではErbB2とErbB4およびErbB3とErbB4間において有意な相関を認め、免疫組織化学染色におけるEGFRファミリーの蛋白発現を確認したところ、mRNAレベルでの発現と相関する結果を得た。また、リンパ節転移陽性群での有意な低生存率が確認されたため、リンパ節転移陽性群で強発現を呈したErbB4は口腔癌の予後予測を直接反映する有用なバイオマーカーとなり得ることが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] チタンアレルギー発症に関与するT細胞の解明について2017

    • 著者名/発表者名
      熊谷賢一, 松原陵太, 重松宏昭, 仲宗根康成, 鈴木隆二, 濱田良樹
    • 学会等名
      第71回NPO法人日本口腔科学会学術集会

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公開日: 2018-12-17  

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