歯原性病変は様々な形態変化を伴う形質変化を示す。歯原性病変での上皮組織の形態変化と角化制御機構を検討した。エナメル上皮腫の扁平上皮化生部ではinvolucrin (IVL)をtransglutaminase1(TGM1)が架橋し、歯原性角化嚢胞ではIVLをTGM3とTGM5が架橋し、石灰化歯原性嚢胞はIVLをTGM1とTGM3が架橋した。口腔粘膜ではIVLとSPRをTGM1とTGM3が架橋し、正常上皮におけるTGM酵素活性も細胞膜への発現が観察された。歯原性病変は病変の分化の違いにより角化制御機構も異なるり、エナメル上皮腫では特異な角化制御機構の可能性が見出された。
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