研究実績の概要 |
【目的】1)マウス顎関節における組織幹細胞の局在の探索を胎生期ラべリング法を用いて組織学的に解析する。2)顎関節症モデルによる顎関節の組織学的変化と組織幹細胞の動態を免疫染色を用いて解析する。 【結果】老化促進マウス(SAM)のうち変形性顎関節症を自然発症するSAMP8を供試しBrdU (5-bromo-2’-deoxyuridine)を一定期間投与することにより分裂した細胞をラベルし, 一定期間の無投与期間後(2, 3ヶ月)顎関節部にラベルを保持し続けた細胞(LRCs)の局在を調べた結果, 関節包, 靭帯関節円板に局在した。また間葉系幹細胞マーカーであるSTRO-1, CD146抗体を用い蛍光免疫二重染色を施しLRCsとするのを確認した。
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今後の研究の推進方策 |
関節症モデルによる組織学的変化と組織幹細胞の動態を解明する。 不正咬合モデルマウスを作製し顎関節症, 変形性関節症を惹起させ顎関節の形態異常と組織幹細胞の動態を解明する。方法はマウス臼歯にレジンを添加させ咬合高径の過高させる, あるいはマウス臼歯の抜歯による咬合高径の不足による。このモデル系ラットに胎生期ラベリング法を用いたのち顎関節部を摘出し固定, 脱灰後, 厚さ5μmの薄切切片を作成し顎関節の組織学的変化および細胞増殖活性(PCNA), 細胞死(TUNEL), LRCs の局在の経時的な変化を観察する。また, 間葉系幹細胞マーカーであるSTRO-1, CD146抗体を用い蛍光免疫二重染色を施しLRCsと一致するか確認する。
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