研究実績の概要 |
コミュニケーションとは、社会生活を営む人間の間で行われる、知覚・感情・思考の伝達であり、言語情報は音声情報と視覚情報として授受される。 昨年度は構音障害を有する成人CLP患者を対象とし機能的磁気共鳴画像法(fMRI)を用いた実験を行い、長期的な構音障害は中枢性聴覚認知様式に影響を与える可能性について示唆する結果を得た。 今年度は、CLP患者以外の構音障害を有する可能性のある先天異常疾患患者(Williams syndrome, cromosome 18p deletion syndrome, Apert syndrome, Crouzon syndrome, Seathre-Chozen syndrome)や顎変形症患者を対象として、顎顔面領域の構音器官を含む形態について検討し、国内学会(第26回日本顎変形症学会総会・学術集会、第56回日本先天異常学会学術集会、第75回日本矯正歯科学会大会)および国際学会(International Congress of Human Genetics 2016など)で発表を行った。 一方、コミュニケーションにおける視覚情報の果たす役割に関する研究も同時に行っている。そして2017年度、顎変形症患者のひとつである骨格性上顎前突症患者を対象とし、モーションキャプチャーを用いて顎矯正手術前後の発音時口唇動態解析の予備実験結果を第27回日本顎変形症学会総会・学術集会で発表予定である。
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