研究実績の概要 |
本研究では、常磁性材料と反磁性材料を組み合わせること(複合化)でMRIアーチファクトの低減を図る概念に着目している。今年度は基礎的な実験系①②に加え、臨床的な実験系③についても検証を開始した。 ①常磁性材料と半磁性材料を完全に一体化させた複合材料の評価 ②同体積で形状の異なる金属試料を用い、形状がアーチファクトに与える影響を検討 ③歯列状に排列したメタルブラケットを二次的に半磁性材料で被覆することで、アーチファクトを低減(反磁性被覆材による二次的複合化) 現在までに、それぞれに以下の結果を得ている。①複合材料として外層にZr(常磁性)、内層にAg(反磁性)を配した二層構造の円柱状試料を準備し、芯材となるAgの割合を4,16,36,64,81%(充填時)と変化させたところ、Ag割合が増加するにつれて磁化率・アーチファクト体積に減少が認められた。本内容については海外学術誌に投稿し、今年度論文受理に至った。②半径5mmの球体、ならびにそれと同体積となるよう加工した正四面体および立方体のTi試料を用いてMRI撮像を行い、そのアーチファクト体積について評価を行った。しかしながら、各試料間のアーチファクト体積の差異はわずかであり、今回の試料においては形状因子とアーチファクト体積の間に関係性を示すことができなかった。そこで現在、異方性を有する試料を用いて追加実験を行っている。③についても、現在進行中であるため、後述する。
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